TOEICを利用した効果的なスピーキング指導法3ステップ

TOEICを利用した効果的なスピーキング指導法3ステップ

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TOEICL&Rを指導していると、「TOEICのスコアが高くなれば、英語も話せるようになるの?」と受講者の方に聞かれることがあります。実際、スコアは高いけれども英語は話せない、という方は大勢いらっしゃいます。

実力とスコアとの齟齬を失くすべく、TOEICの改編は何度も行われていますし、ListeningとReadingのみから英語力を測定する試験としては、事実をかなり反映しているといえるでしょう。でも、せっかくTOEICの対策をするならば、生徒のSpeakingの能力も伸ばせる指導法をしてみたいと思う方も多いかもしれません。

このコラムでは、TOEIC Part1を使ったスピーキング指導の3ステップについてご紹介します。

TOEIC Part1の「推測する力」をスピーキング力に活かす

TOEICのPart1は、Picture Description(写真描写)の問題です。写真を正しく描写している英文をA, B, C,Dの中から1つ選びます。最初に90秒間ほど、この問題の解き方の説明があるのですが、予め問題の解き方をマスターしていれば、この説明部分を聞く必要はありません。この時間に英語でどのように描写されるのかということをGuess(推察)する、というのが、Part1のStrategy(戦略)です。このGuess(推察)の練習を、Speaking力アップに直結させる指導法です。

Step1.まずはN(名詞)をGuess!するアクティビティ

写真をみて、まずは推察される名詞を10秒で10個以上言えるように、タイマーを使って練習します。目標個数の指定や、タイマーの使用の目的は、脳の可塑性による処理能力の効率化を図るためです。実際レッスンで、個数指定やタイマー使用をしたときと、しないときとでは、圧倒的にした時のほうが発話量の増加がみられます。

このとき注意するのが、10個には同じ名詞を別の名詞でもdescribe(描写)できる、広いPerspective(視野)を持てるように促すことです。

例えば、携帯を説明するのに、mobile phoneやsmartphoneではそのままですが、電話をかけるための機械だと思えば、device, machine、道具だと思えばtool、商品・製品だと思えばproduct, item, unit等で表現することができます。

また、視野を広くもち場面を把握することにより、様々な表現で対象を言うこともできます。例えば、女性が写っていた場合、woman,sheではそのままですが、背景をみると学校のようで、何かを教える人のようだと考えれば、teacher, instructor,trainer, professor等、複数の名詞に言い換えて表現することが可能になります。

1つのものを表現する方法は1つではない、ということを理解し、様々な表現の仕方ができるようになれば、実際に会話をする際にも、そのものを言い表すための単語を知らない場合でも、別の言い方で表現することが可能なため、会話を止めることなく、続けることが可能となります。正解は1つではない、ということ生徒に常に意識させてあげましょう。

Step2. 次にV(動詞)をGuessするアクティビティ

名詞と同様に、写真をみて推察される動詞を10秒で10個以上言えるように、タイマーを使って練習します。

例えば、人が何かを話しているような写真が写っていた場合、speaking,talkingではそのままですが、説明していると考えれば、explaining, discussing等ということもできます。

またperspectiveを広く持ち、背景をみるとPPT(パワーポイント)らしきものを見せながら、何かをプレゼンしているようだと考えると、giving a presentation, making a presentation, delivering a presentation等ということができます。

Step3. 最後にSentence(センテンス)にまとめるアクティビティ

最初のステップと次のステップでGuessした単語を使用して文にします。

このとき、初級者にありがちなブロークンイングリッシュにならないようにするためには、文型を考えながら話すのではなく、予め状況にふさわしい文型を考えておき、その文型に単語を当てはめる、というステップを踏むようにします。

例えば、Part1において、人をdescribeするときには、「(人)は~している最中です。」という意味を表すように、〈(人)+be動詞+動詞のing形~.〉の文型を基本に、この型に当てはめて表します。ステップは以下の3つです。

1.S(主語)の(人)は女性であればThe woman, A womanまたはShe等とすればよいです。この際、主語に合わせてbe動詞も一緒につけて、The woman is, A woman isまたはShe’sと考えておくとより瞬発力がつくでしょう。同様に、男性であればThe man is, A man is, He’s 等とすることができます。また複数人数を表すには、1、2、3と人数を数えるまでもなく、Some people are, They’re等とします。

2.動詞は2つ目のステップでGuessしたV(動詞)を-ing形にかえて、〈be動詞+動詞のing形〉の形にあてはめます。

3.そのあとに続く目的語は最初のステップでGuessしたN(名詞)を当てはめれば終了です。

このステップに準拠して、センテンスを作成すれば、主語が確定しており、文型も現在進行形を使うようあらかじめ決めておいて、それに当てはめているため、大きな文法エラーが発生することはありません。

初心者特有の「話しはじめの沈黙」をなくすためにも有効なアクティビティ

実際にこのアクティビティを通して発話させてみるとわかるのですが、ビギナーの場合でも、The woman is,,,, giving a presentation,,,,,,,,, with the ,,,,,device.といったように、言いよどんだとしたとしても、長い黙り込みがなくなります。

この話し方で着目すべきポイントは、話し出しに黙り込みがないことです。何も話し出すことなく、全く話さない状態が2秒以上続くことが会話では一番困ります。私たち、日本人に多い傾向ですが、完璧な文章が思い浮かぶまで、何も話しださずに黙り込んでしまうという状態です。聞き手へは、話し手が何かを伝えたい、伝えようとしている、ということすら伝わらない可能性があります。

その場合、この聞き手は、話し手の元を去ってしまうでしょう。場合によっては、嫌な気分にさせてしまう可能性もあります。しかし、上記のステップをふむことにより、もっている英語力を最大限に運用することが可能となります。例え話し始めてからつまってしまっても、聞き手は、聞き手の発話を待つことができます。

TOEICを利用した効果的なスピーキング指導法まとめ

たった6問しかないTOEICのPart1の問題ですが、上記のような練習方法に利用すると、会話の練習、瞬発力の練習になります。ビギナーの方にとって、英語で話すというのは、その難易度だけが問題なのではなく、非常に勇気のいる行為です。筆者も25歳まで全く話せない典型的日本人を続けていたので、言葉につまってしまう、言いたい、でも、言えない、という状況は何度も経験してきました。

毎日の学習で文法力、単語力を上げることも大事ですが、こういった、瞬発力を鍛えることで、うまく英語を運用していく、という練習も少し取り入れると、英語をより実践的なツールとして利用することが可能になるのではないでしょうか。

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