英会話講師の英語力アップ法:3つのTrainingのポイントとは?

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日頃の英語力キープ、そして生徒さまとのレッスン準備としてどのようにご自身の英語時間を取り込まれていらっしゃいますか?

ご自身の学習やレッスン準備を、英会話ビギンのユキコ先生が体系立ててまどめてくださったものをご紹介させていただきます。

ユキコ先生より:スキルアップ、レッスン準備のためにやっていること

実際に教える英語は初歩であっても、常にレベルアップのための努力をしている講師としていない講師ではレッスンのフレッシュさが違います。
自身も学ぶことにより、生徒さんの気持ちに寄り添うことができるようになるからです。
実際、生徒さんから多くの支持を獲得する講師ほど学ぶ努力をしています。
では、どのような努力をすれば良いのでしょうか?

やらねばならないことはズバリ以下の3点です。

1.Intensive training 実用的なフレーズを重点的に何度も繰り返して練習する。
2.Extensive training 幅広く自分の興味のあるテーマについて大量に聞く。
3.Practical training 実際に英語を使う。

では、それぞれのポイントについてその詳細をお伝えしましょう。

■1.Intensive training

英語講師の職についているということは、ある程度以上の英語力を保有しているということ。
このレベルで肝要なことは、自分の言いたいことをより的確に表す実用的フレーズをたくさん習得すること。
ここで重要なことは、そのフレーズを“知っている”ということではなく、“実際に自分が会話で使えるか”、ということ。
このことが、レッスンで生徒さんにオファーするフレーズに幅を持たし、
そのことがひいては講師としての自信にもつながっていきます。

たとえば、”fall through”というフレーズ。
これを、「簡単!“失敗する”という意味でしょう?」で終わってはいけません。
実際にそれを使うべき局面に来たときに使えるか、ということが問題なのです。

では、どのようにしたら、知っているけれども使えない単語・フレーズを“会話で使えるレベル”にまで
引き上げることができるでしょうか?

重要なのは下記のポイントです。

(1) ターゲットの語句を会話の流れの中で覚える。
(2) 繰り返しリピート練習をする。
(3) 自分が使いたい語句集を作成、まとめておく。

ここで、各ポイントで私が実践していることを紹介したいと思います。

(1) ターゲットの語句を会話の流れの中で覚える。

このために私が使用している教材はNHKのラジオ講座 杉田 敏先生の実践ビジネス英語です。
放送のある決まった時間に聴くのは難しいので、ストリーミングを利用してiphoneで通勤の行き帰りに歩きながら聴いています。
このテキストは架空のビジネスのシチュエーションで最近のホットな話題
(環境問題、ワークライフバランス、ITの弊害など)について語られる、というもので、
ビジネスピープル同士のナチュラルでありながら、
英語上級学習者のための便利なフレーズ
(例えば、~come at a price, go out of one’s way to~、be led to think~といったフレーズ)が
ふんだんに使用されるという工夫がなされています。

(2) 繰り返しリピート練習をする

まずは、上記のNHKのテキストを見ずに会話を聞き全体を理解します。
この時、最初にテキストを見ない、ということが肝要です。
テキストを見てしまうと字面を追ってしまい、集中力のレベルが下がります。
それに対してテキストを見ずに最初から聞くと意味を取るために聞き逃すまいとするので集中力があがります。
同じ時間をかけるのでも集中力が低いのと高いのではフレーズの定着効率に断然差がでます。

次にテキストを見ながら聞いて、細かいところのチェックをします。
気になったフレーズは自分のフレーズ帳に追加していきます。
これは次のステップで、不正確なまま、あるいは理解があやふやな部分があるまま発話練習をしてしまう危険性を避けるために必要なステップです。

その後、シャドウィングによるリピート練習をします。
実践ビジネス英語のストリーミングは三つの会話(合計45分)が一週間聞けるので毎日の日課としています。
そうすると、同じ会話を7回練習することになるので一週間が終わる頃にはフレーズはほぼ頭に焼き付きます。

*シャドウィング
音声を聞き、スクリプトを見ずに少し遅れて発話する練習方法

(3) 自分が使いたい語句集を作成、まとめておく。

(1)(2)までの課程で自分が気に入ったフレーズや知っているけれどもいざという時に使えそうにない、と思われるフレーズをフレーズ帳にまとめます。
これはあくまでアウトプットの語彙力を増やすためのものなので、知っているフレーズでも使えそうにないものを重点的に記録していきます。
こうしておくと知識が整理されてフレーズの定着効率が上がり、使えるレベルまでもっていくことができるようになります。

*アウトプットの語彙=自分から会話中に使える語彙
*インプットの語彙=知ってはいるが、自ら会話で使えない語彙

■2.Extensive Training

ここでは、ドラマ、英語ニュースなどを視聴し、幅広く英語に触れるようにします。
そうすることによって、1で学んだフレーズを全く違うコンテクストで触れる可能性を増やします。
ここでも、気になったフレーズはメモに取ることが役に立ちます。

ドラマは自分の好きなものを選び、継続することにより、大量に見るようにします。
好きで楽しめるものなら何でも良いと思いますが、ちなみに私が今までに見て面白かったのは Friends, Desperate Housewives, Ugly Betty, 24, Homelandなどで、いずれも夢中になるほど面白かったです。
皆さんも自分が好きになれるものを見つけてください。
そして、同じエピソードを1回目は字幕なし、2回目は英語字幕あり、3回目にまた、字幕なしで繰り返し見ると、1回目で自分が聞き落とした部分がわかり、リスニングのスピードアップにつながります。

ニュースはケーブルテレビでBBCかCNNを見ています。
ニュース速報の他、討論番組なども、意見の言い方、主張の仕方、反論の仕方などとても勉強になります。
このようなドラマやニュースの中で1番で練習したフレーズが出てきたら、しめたもの、フレーズ帳を確認して書いていなかったら追加しましょう。

■3.Practical Training

上記のような練習をしても、やはり生きている人間との会話をすることがコミュニケーション能力を維持し、かつ自分の習得したフレーズの定着を継続させるうえで重要となります。
家族にネイティヴスピーカーがいる人は問題ないのですが、そうでない場合、なんらかの努力が必要となります。
Meetupなどのサイトで共通の興味をもった人々と会って話しをする機会を時々もっても効果があると思いますが、何と言っても一番効率が良いのは、カフェスタイルの英会話スクールでプライベートレッスンをとり、discussionやdebateの練習をリクエストして定期的に行うことです。
ちょっとお金がかかってしまいますが、月2万円程度で質の良いネイティヴ講師のレッスンを受けられるところもあります。

以上3点が日本人英語講師としてスキルアップのための“お勧め項目”となります。
いずれもモチベーションが継続の原動力なので、英語教材、ドラマ、ニュースなどはいろいろなものを試して、自分の好きなものを見つけることが肝要です。

そして、さらに定期的にTOEICなどの英語力判定のための公開テストを健康診断のような感覚で時々受験すると自分の実力を引き上げる良いモチベーションとなりますし、同じ試験を受ける生徒さんにも生き生きとしたアドバイスをしてあげることができるようになります。

皆さんも是非、試してみてください!

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