[#02] 生徒が求める敬語レベルで英語を教えるための4つの表現方法

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シリーズのインデックス

[#01] 英会話講師なら知っておきたい4つのノンバーバル・コミュニケーション
[#02] 生徒が求める敬語レベルで英語を教えるための4つの表現方法 (いまここ)
[#03] 生徒さんの英語をサクッと「分り易く」するminimal pairs
[#04] 生徒の発音練習に最適なレッスン「コネクテッドスピーチ」
[#05] たった1つのルールでディスカッションを制する!「かるた」ディスカッション練習法

相手との距離の取り方を知る

どの言語においても、会話をする上で話し相手とどの程度の距離感を保つか、ということは極めて重要です。

あまり親しくない人に対して馴れ馴れしくしたり、逆に親しい間柄なのに他人行儀な接し方をしたりすれば、相手は違和感を感じるでしょう。

場合によっては、その関係そのものがぎくしゃくしたものになりかねません。

英語を話すこと自体にまだ自信も持てないのに、そんな事まで気にしていられない!という声も聞こえてきそうですが、実は英語を習いたての小学生や中学1年生にも、英語での「距離の取り方」を教えることができます。

英語にも敬語はある?!

日本語には敬語があるが英語には敬語がない、ということを耳にします。

確かに日本語には体系的な敬語のシステムがあり、英語にはないかもしれません。

だからといって、英語にフォーマルな表現やカジュアルな表現がない訳ではありません。

その典型的な例が挨拶です。

日本語にも「こんにちは」以外に「うっす!」「どうも」「よっ」「やっほー(死語?)」など無数に挨拶の表現があるように、英語にもHello以外にHey, Hi, Yo, Whatsup? など様々な表現があります。

バリエーションが豊富だからこそ、それぞれ場面や相手によって使い分ける必要があります。

私の知り合いがアメリカの高校に短期留学をした際、最初にアメリカ人の友人達に教えられたことが”Never EVER use ‘I’m fine.’ with us!”という事だったそうです。

彼女は”How are you?”と挨拶されたら、学校で習った “I’m fine.”と言うのが当然と思っていたそうですが、その友人からしたら必要以上に距離を置かれているような気持ちだったのでしょう。

しかし逆に、その彼女が高校の校長先生に”Hey, what’s up?”などと挨拶していたら、校長先生はどのような印象を受けるでしょうか。

校長先生との実際の親しさにもよりますが、初対面の留学生にそのような挨拶をされたら、おそらく戸惑うことでしょう。

日本語ほどは体系的ではないけれども、英語にも独自の距離の取り方がある。

この事を知っておくことはどのレベルの生徒さんにとっても重要なことです。

丁寧さのルール

どの程度丁寧な表現を用いるかは場面や相手との距離によりますが、大きく3つの判断基準があると言えます。

その3つとは、下記の通りです。

  • 基準1 社会的立場の差 (status):話し相手との社会的な役割における関係性のこと。例)上司と部下、教師と生徒、同級生、夫と妻など
  • 基準2 心理的距離 (familiarity):話し相手にどの程度親しみを覚えているか、ということ。
  • 基準3 失礼さ・言い出しにくさ (difficulty):伝えようとする内容が相手を傷つける可能性があるかどうか、二人の関係性に悪影響を及ぼす可能性があるか、ということ。

それぞれの基準を3段階に分けると、以下の表の通りにまとめることができます。

High 大 Medium 中 Low 小
Status 社会的な立場の差 相手の立場が上 相手と同等の立場 相手の立場が下
Familiarity心理的な距離 特に親しくない 普通 親しい仲
Difficulty失礼さ
言い出しにくさ
言い出しくい内容 普通 言い出しやすい内容

*左寄りであればあるほど丁寧な表現が求められる

3つの判断基準を使って相手との距離や場面を考えたとき、左寄りであればあるほど丁寧な表現が求められるのです。

使えるロールプレイ・アクティビティ<上手く提案をする>

1.上記の表を使って、どのような場面で丁寧な表現を使うべきかを確認します。

2.表現の違いを分かりやすくするために、以下のように分類します。
image006

3.4つの分類で使える表現を確認します。
  口にチャック: ———
  フリスビー: It might be better to… / You might want to…
  ソフトボール: Maybe you should… / Maybe you could… / I think you should…
  直球: I suggest that you… / You should… / You need to…

4.様々な「提案」を必要とする状況を書いたカードを配ります。
(大人数のクラスであれば、生徒さんに最近誰かに提案をした・された状況を詳細に書いてもらい、それを配布するのも良いです。)

例)「あなたの上司が、会社に傘を置いて帰ろうとしています。あなたは今朝の天気予報で夜の降水確率が80%と言っているのを聞きました。帰りがけの上司に声を掛けて下さい。」

例)「あなたは親友とレストランで食事をしています。ランチを食べ終えたところで親友はデザートを食べるべきか迷っています。あなたの親友は、いくらダイエットしても痩せられないといつも言っています。親友に声を掛けて下さい。」

5.ペアまたはグループになります。

6.配られたカードをペアの相手にも見せた上で、ペアに提案をします。

7.提案をされたペアは提案に対して応答します。

8.お互いに応答し終わったら、やり取りを振り返ります。提案された方はどんな気分だったか、もっと上手い提案の仕方はあったかどうかをフィードバックします。

このアクティビティは、いかに現実的な状況を設定できるかが大事です。生徒さんの状況に合わせて場面設定ができると効果的です。

使えるリソース

1.American English:米国国務省のアメリカ英語学習サイト。丁寧さや距離の取り方を教えるための30のレッスンプランが掲載されている。

2.Minnesota University CARLA:米国ミネソタ大学Center for Advanced Research on Language Acquisitionのサイト。上手な褒め方のレッスンプランが掲載されている。 


about me: AIKO先生
指導歴10年の英語講師。都内の中学・高校・大学での教員経験の他、個人の英会話レッスンも担当。米国コロンビア大学ティーチャーズカレッジ英語教授法(TESOL)修士課程修了。

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